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2018年5月

2018年5月20日 (日)

映画「モリのいる場所」

この週末に不思議な映画を観てきました。

 
 
180520_3
実在の画家、熊谷守一(モリ) を山﨑努さんが、
 
妻秀子を樹木希林さんが演じられた、
 
晩年の夏の一日を描いた物語です。
 
熊谷守一氏は晩年の30年を、東京の自宅から
 
ほぼ一歩も出ず、自宅の庭がまるで小宇宙かの
 
ごとく、日がな一日、草花や虫たちをじっと
 
観察し、夜に画業にいそしまれたのだとか。
 
そもそもは母がこの映画に興味を持ち、
 
予告編にもあったのですが、
 
文化勲章授与の申し出を、熊谷氏が一言
 
「要らない。袴着るのもいやだし、人が(自宅に)
 
たくさん来るのもいやだ」と断ったため、
 
秀子さんは動じず「いらないそうです」と。
 
このシーンの樹木希林さんのたたずまいが
 
本当におかしみがあってリアルで、
 
これはちょっと面白そうだな~と思いまして。
 
正直、樹木希林さんが秀子さんでなければ、
 
この映画の面白みは半減してしまうかも。
 
 
どんな映画?テーマは?何を伝えたいの?って
 
言われると、けっこうこまるタイプの
 
映画なんですが(^^;)
 
わたしが好きなシーンの1つ。
 
お隣にマンション建設が持ちあがります。
 
モリ宅隣にマンションが建つと、庭の日当たりが
 
悪くなり、画業に影響が及ぼされる。。。
 
モリを尊敬する美大生達が反対運動をします。
 
その運動をやめさせてくれ、と、マンションの
 
オーナーと工事現場監督が、モリ宅を訪問。
 
世俗ごとを全て請け負う形で秀子が応対、
 
知らないモリはたまたまトイレにいます。
 
急にもよおした強面の工事現場監督が、
 
トイレでモリとばったり。
 
その時、なぜか工事現場監督は一度
 
引き返し、何やらを持って再びトイレへ。
 
その何やらとは、絵が好きな息子の作品。
 
奥さんは「この子には才能があるから、
 
機会があったら熊谷氏にみてもらえ」と
 
夫である工事現場監督へ作品を託します。
 
もしも、高名な画家であるモリに作品を
 
認められたら、今後息子の教育方針を
 
変えようと思う・・・強面で現場をやりづらく
 
するなと訴えに来た監督の、良き父である
 
一面が垣間見えます。
 
そして、作品を観たモリの一言。
 
「へたですね」
 
「でも、じょうずは先が見えてしまいます。
 
へたも絵のうちです」と。
 
ここから、モリと強面現場監督の奇妙な
 
友情?が芽生えます。
 
モリは決して尊大な人物ではなく、
 
世俗とのつきあいは決して上手では
 
なかったでしょうが、あらゆる生き物に
 
やさしい人なんじゃないか。
 
そして、庭の中の小宇宙あらゆることに
 
楽しみや新鮮さを見出す、子ども心を
 
持ち続けた人なんじゃないか。
 
今は亡き絵描きにちょっと思いを
 
馳せてみた週末でした(^^)
 
 

2018年5月13日 (日)

絵本寺子屋 =むぎわらぼうし=

昨日は2か月ぶりの絵本寺子屋だった。

 
4月はブルーノ・マーズのライブと重なったので
 
見送り。
 
それにしても、ブルーノと絵本の振り幅って(^^;)
 
やはり久々は緊張。休みがちになるとますます
 
敷居が高くなるので気をつけねばな、と思う。
 
今回の課題図書はこちら。
 
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竹下文子さく
いせひでこ絵
講談社刊
 
もともとは1985年に出版され、その後2006年に
 
新装版が出ました。
 
いせひでこさん好きなんですが、この絵本は
 
存じ上げず。かなり初期のころなので絵柄が
 
多少違いますが、いせさん独特の青はもう
 
見え始めています。
 
お話は、夏の終わりから秋にかけての
 
風が西風に変わり、夏の終わりがさみしく
 
感じる季節。
 
主人公のるるこは、まだ夏が終わってほしくなく、
 
お気に入りの麦わら帽子をなかなか脱ごうと
 
しません。
 
そんなるるこが、夏とさよならして秋に入るまでの
 
成長のおはなしです。
 
180513_3
夏が終わっちゃうのって、さみしくないですか?
 
わたしはすごくさみしくて、風にややひんやりとした
 
かすかな予兆を感じると、ああ、夏が終わっちゃう…と
 
子どものころからさみしかったです。
 
そして、るるこ。
 
子どもって、気に入ったものを、とことん持ちませんか?
 
ちゃんと納得しない限り、ガン!として聞かない、
 
というような・・・。
 
シンプルな竹下さんの文章も素敵です。
 
「いっしょに いくの? いかないの?」
 
よそいきに きかえた おねえさんが、
 
へやの そとで よんで います。
 
 
るるこは、むぎわらぼうしを かぶって、
 
かべの ほうを むいて います。
 
なつの はじめに かって もらった
 
むぎわらぼうし。
 
しろい リボンが すこし ほつれています。」
 
(むぎわらぼうし、より抜粋)
 
この最後の、「白いリボンがすこしほつれています」
 
この一文だけで、どれほどるるこがこの帽子を
 
気に入ってかぶって歩いていたか?が分かりますよね。
 
いまどきの絵本とちがって派手さはないのですが
 
静かでさわやかな、かわいらしい絵本です。
 
よろしければぜひ(^^)

2018年5月 5日 (土)

読書 一日一生 =180506加筆修正=

5月連休はカレンダー通りのお休みです。

 
4月末から連続休みの方もいらっしゃれば
 
お仕事の方もいらっしゃる、それぞれの連休ですね。
 
わたしは地味に静かに過ごしてます(^^;)
 
こんな本を買って読んでます。
 
180505
天台宗大阿闍梨(おおあじゃり、と読みます)
 
故酒井雄哉(さかいゆうさい)氏の著書です。
 
一日一生 は、もともと新書で出ており、
 
こちらは愛蔵版として、続編に加筆されている
 
ものだそう。
 
わたしは当初新書を読んでおり、先日こちらの
 
愛蔵版を見つけ、購入しました。
 
40近くまでうろうろしながら失敗を繰り返す
 
何もかもうまくいかない日々を過ごされた酒井氏。
 
ひょんなご縁から比叡山延暦寺で僧侶修行を始め
 
この道で行こうとなったのは、なんと50近く。
 
その後、この400年で3人しか記録にない偉業、
 
千日回峰→行を二度達成し、大阿闍梨の称号を得ます。
 
どんな凄い方かと思いきや、なにせ失敗ばかりの
 
前半生を送られた方、とても平易な言葉で
 
大切なことを教えてくださいます。
 
冤罪(※)で大変な目に遭われた、厚労省村木厚子女史も
 
本著で心救われたそうで、わたしはたまたまその書評を
 
目にしたのが、出会いのきっかけでした。
 
※とてもざっくり冤罪と表現しました。障がい者団体のために
 
 不正に郵便料金を安くしたDM発行容疑で逮捕された時の
 
 ことです。最終的に無罪でしたが、部下公印無断使用で
 
 訓告処分とのことです。詳しくは村木厚子 へどうぞ。。。
 
 
こちらは別版php抜粋本いつも初心 を読んでおり、
 
大本のこちらに興味惹かれました。
 
もうなんせ、このお顔!仏様のようなお顔とは
 
この方のことではないでしょうか。
 
だいあじゃり、なんて称号をお持ちなのに
 
ちっともえらそうじゃない。本当に分かりやすいことば
 
ばかりなので、かえって心にすうっと沁みてきます。
 
よろしければぜひ(^^)

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